お姫様×俺様男子 ~出会い編~
そこに写っていた真紅は今よりも楽しそうで、
幸せそうで、そして・・・
今よりも暖かい瞳をしていた。

私が、こんな風にしてしまったんですね・・

「真紅様・・・。」

私は罪悪感に心を打たれて、少し悲しくなった。

「・・・・・。」

一枚一枚、優しく傷つけないように
拾い集めた。

どの写真も家族で写っている。

真紅のお父様、お母様の3人で撮った写真ばかりだ。

その中の一枚に見慣れた顔の写真があった。

「これは・・」

その写真には美香が写っていた。

「やっぱり、真紅様の身内というのは
本当だったんですね。」

全て拾い集めると、私は箱に写真をしまった。

「痛・・・・。」

そういえば、手を怪我していましたね。

私は痛みをこらえながら、箱を元の場所に戻した。

「そういえば・・・。」

あの写真にはあの人が写っていなかったような・・・

気のせいですよね・・?

私はそう思って手を治療するため
一度部屋に戻ることにした。

だが、このとき私はとても重大なことに
気づいていたのだった。

そして、後にこの写真の意味に気づくことになる。

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