溶心




「そーゆー訳じゃなかったと思うけど、何となく、ね。」



「なーんかよく分かんねえな。


  お前の柄じゃねーって感じ。」



「ふーん。


  じゃあね。俺家でゆーひ君待ってるから。」




「ちっ。つれねーやつ。」





なんかぼそぼそ言ってるけど無視して、
居酒屋を出た。






「『柄じゃねー』…ってねえ。」




寒い。



少し秋になった。


ゆーひ君と出会ったときは
残暑がんがんで暑かったのに。




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