依存偏愛

けれどそのあと、すぐに思ったんだ。
大切な人の未来を、私のわがままで潰すわけにはいかないって。

もちろん旭ちゃんは、そんな推薦にはのらないって言ってくれた。私と一緒に星南の高等部に進学してくれるって、そうあの日に誓ったからって。

だけど私は、そんな旭ちゃんに藤宮大附属への進学を勧めた。離れるのは嫌だったけれど、電車に乗ればいつでも会える距離。だから、大丈夫だと思ったから。

しかも星南と藤宮大附属のバスケ部は、お互い中等部を混ぜて練習をしていて、毎年、高2から中3を対象に選抜メンバーを決め、合宿や練習試合を行っている。

私と旭ちゃんは中等部で一緒に男子バスケ部のマネージャーをしていたから、何度かその合宿にも行ったことがある。

私も旭ちゃんも、お互いの学校でまた男バスのマネをやれば、会える機会も必然的に増える。

だから絶対、バスケ部のマネをやってね。そう旭ちゃんと約束して、私は旭ちゃんを藤宮大附属へと送り出した。
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