依存偏愛

「そうやったんか。…って、藤宮大附属とかスゴイやん。やっぱアイツ、頭良かったんやなぁ。」

「うん、すごく頭良いよ。私とは違って。」

「……いや、そないに卑下せんでも。」


私と旭ちゃんは、まるで違う。
性格も、顔も、本当に。
だからこそ苗字まで違っている今、私達を双子と知っている人は学園内にはいない。別に隠している訳では無いけれど、私と旭ちゃん、2人だけの秘密。その響きが何だか嬉しくて、今まで誰にも話したことはないんだ。


「…っていうか笹川。また俺らB組で同じクラスやで。3年間よろしゅう。」


不意に、思い出したかのように大城くんはそう言った。星南はクラス替えがないため、3年間を同じメンバーで過ごすことになる。

っていうか、教えてもらったおかげで見に行く必要がなくなった。笑顔を私に向ける大城くんに合わせ、私も笑顔を貼付ける。


「え…?そうなの?私、まだ見てなかったから……。よろしくね、大城くん。」


口先だけの、“よろしく”を紡ぎながら。
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