依存偏愛
「よし、次。――高等部1年、大城悠真。」
「はい。」
「同じく高等部1年、白戸涼介。」
「はいっ!」
次々と呼ばれるクラスメートの名前に、さすがだな、と思った。確かに2人は去年もすごかったし、中体連とかも大活躍だったもんね。
「ラスト2人は、中等部からの選出だ。今は来ていないが、大谷朔太郎と吉沢和志。以上5名が、今年の選抜メンバーだ。」
大谷くんと、吉沢くんが……?
顧問の続けた言葉に良く知る名前を聞き、驚きの半面、思わず頬が緩む。
だって2人とも、私と旭ちゃんの後輩。
2人も選抜メンバーに選ばれたことには、きっと旭ちゃんも喜んでくれる。
「……それで、だ。今年から、選抜メンバー専用にマネージャーをつけようと思うんだが。――笹川、頼んでいいか?」
そして顧問が私に向けた問いに、思わず笑みが浮かんでしまった。選抜メンバー専用マネになることに対し、私が断る理由はない。
「もちろんです。」
嬉しさを抑え切れずに笑顔でそう答えれば、顧問はゆっくりと頷いた。