依存偏愛

「なぁ笹川。俺、やっぱり気になるんや。」

「……何、が?」

「笹川と片倉の関係が、や。俺には、ただの友達に見えへん。」


案の定、断定的に言い放たれた言葉に、何て答えようかと脳内をフル稼働させる。

でも、私達が双子であると、今までの生い立ちを話すにしては、信用のおける人物ではないのは確かだ。


「………大親友。」

「………?」

「私と旭ちゃんは大親友。それだけだよ。」


だからこそ、私が紡いだのはそんな答え。何を聞かれても今は、それしか答える気はない。やっぱり、双子であるということは言えないよ。だってそれは、私達だけの秘密なんだから。

納得できていない大城くんを無視して、その後は話すことなく黙々と帰路についた。


◆◆◆


真っ暗な部屋で放置していた携帯が、新着メール有りを知らせるイルミネーションを音もなく灯らせていた。

マナーモードにしたまま忘れていたのか、手を伸ばして携帯をとり、メールを開く。

……差出人は、大谷くん?

大丈夫ですか?その一言だけのメールに、大丈夫だよ。と返し、ぼんやりと送信画面を眺める。
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