依存偏愛
side*ASAHI
最近、明らかに雫からの連絡が減った。
あれだけ毎日かけてきていたはずの電話だって最近は音沙汰ないし、事あるごとに送られてきていたはずのメールも今は1日1通くれば良い方だ。
まぁ、あたしから連絡すれば、間違いなく連絡は取れる訳で、音信不通になっている訳じゃないけれど。
何だか心配で、不安で。
嫌な予感だって、する。
雫に何かあったんじゃないかと、1人で何かを抱えているんじゃないかと、一抹の不安が過ぎる。何が起こっているかわからない故、不安は増幅していくばかりだ。
しかも、もし何か雫の身に起こっていた場合、いつ雫から助けを求める着信があるかわからない。そんな不安のおかげで、あたしは片時も携帯が手放せなくなってしまった。
今だって、ほら。
部活開始前である、バスケ部の部室。
まず最初にミーティングをやるらしく、ジャージに着替えた後、選抜メンバーが集まるのを待っている訳だけど。この僅かな間でさえ、あたしは携帯と睨めっこ。
もちろん、そうしてたからって雫から連絡がくる訳では無い。それに、心配なら直接会いに行けばいいってことはわかってる。
でもどうしても、気まずさと不安が払拭できなくて。