secret‡love

なんとか寝ずに終えた始業式だったが、学校中では中岡先生の話題で持ちきりらしく、女子からの黄色い声が響きわたっていた。




私がぼーっと空を眺めていると、遠くから中岡ですというあいさつが聞こえてきた。


「詩織!しーおーりー!」

「はいっっ!」

ガタッ

「…ご…ごめんなさい」

「あははははは、あーっはははは」

和歌に名前を呼ばれていたのに授業中なんだと勘違いしてしまった私は勢いよくみんなの前で立ち上がってしまった。ついでに何故ここに中岡先生がいるのかもわからないうちに…

「なんで…中岡先生がいるの?」

「えーっ詩織聞いてなかったの!?先生は、渡部先生の代わりに来たんだよ!担任は出張中だし、副の渡部先生は育休だし、うちらにくるの当たり前だし先生も言ってた…「都築、田中、そろそろ俺に変わってもいいかな?」

「「はいっっ!」」


ついつい和歌と話し込んでしまっていた私たちに
呆れ顔な先生が言った


< 5 / 20 >

この作品をシェア

pagetop