心霊旅館 焔-ホムラー
不意に部屋の中に静けさが訪れた。

あれほど降っていた雨も、今はもう穏やかなものだった。

雲の切れ間から漏れる陽光(ひかり)は、光のシャワーとなって地上へと降り注ぐ。

それはまるで、天と地を結ぶ階段のよう。

その天使の階段の先には、先程サクラが拾い上げた1枚の写真があった。

仲むつまじい3人の家族。

穏やかに笑うその顔に、狂気の色は微塵(みじん)も感じられなかった……





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