年上王子様とのアリエナイ××②
知らなかった、理恵ちゃんがそんな事を想ってたなんて
そこまで..好きだったなんて..
「理恵ちゃん..」
誰もいない住宅街に
あたしの声がぽつりと寂しそうに響いていた。
「はぁ」
「何ため息ついてるの?」
夜になってお風呂もご飯も終わらせて落ち着いた頃、
翔さんから電話がかかってきた。
「ちょっと色々あってさ」
「言ってごらん」
電話越しに聞こえてくる翔さんの声も今だけはどきどきできない。
「言ったってどうせ」
「柚子?」