年上王子様とのアリエナイ××②

多分..そんな事言ったって


「お前はさ、もし本当に好きだったら、何とかしたいって思わないか?」

「え?」

「本当に好きなら、絶対に来る」


中村さんの言葉は何だか説得力があって。


不思議だ。

さっきまであんなに不安だったのに。


少しずつ落ち着いてくる。


「来るよね、絶対」

「お前単純」

「だって中村さんが言ったんだよ?来るって」

「そうだな、本当に好きなら、な」



中村さんはそう言ってくれた。


その次の日、理恵ちゃんとあたしは勿論話をするわけはなくて。

寂しい一日を過ごした。



そして夏祭り当日。



来るかどうか不安だったけれど。


「来てやった」

ぶすっとしながら理恵ちゃんが来てくれた。


しかも

「仕方なくよ、仕方なく!!」

そう言いながらもバッチリ浴衣まで着てきて。


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