年上王子様とのアリエナイ××②


良かった。

来てくれて。


「それじゃあ俺達はこれで」


当日一緒に行くと言っていた中村さんが突然あたしの腕を引っ張って離れようとする。


「え、ちょっと待ってよ」

「おい!」


驚くあたしと祐くんだったけど。



「これは後は当人同士の問題だろ?俺達には関係ない」


そりゃあ確かにそうかもしれないけれど。


でも

「それとそこのお前」

ピシッと指を差された理恵ちゃんが驚いた顔で中村さんを見る。


「お前さ、男の事なんかでいちいちこいつと喧嘩なんてするなよ」

「ちょ、なんてこと」

「お前の一言で、こいつも傷付いたんだ、それでもお前の力になりたいって
言ったんだ..この意味、分かるよな?」

中村さんの言葉に静かに頷く理恵ちゃん。


「すぐに仲直りしろって言ってるんじゃねぇよ。ただこいつもお前にとって
大事な友達なら..分かってるよな」

「はい、分かってます」


理恵ちゃん

「ほら、行くぞ」

「へ?」


まだ途中なのに..


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