年上王子様とのアリエナイ××②
「おはよう~」
「おはよう~」
新学期が始まった。
教室に入るとみんなが揃ってる。
肌が真っ黒な人もいれば、ぜんぜん変わらない人も。
「おはよ、柚子」
ぽんっと背中を叩かれて振り向くと、理恵ちゃんの姿が映った。
「お、はよ、理恵ちゃん」
「うん」
「元気だった?」
「うん」
「会いに行ったの?北原さんのところに」
「うん、理恵ちゃんは?祐くんとデーとしたの?」
「うん、一応ね。でもあいつったら本当にムカつくの!話聞いてくれない?」
「も、もちろん!!」
もっと時間がかかると思ってた。
それかこうして前みたいにずっと話が出来ないものかと思ってた。
なんだか夢みたいで
嘘みたいで
心がじわーっと暖かくなる。