年上王子様とのアリエナイ××②
何でかな、どうしてかな。
あたし翔さんに反抗できないんだろう?
逆らえないんだろう?
「おいで」って言われて
何で行っちゃうんだろう。
「あたし、何も知らなくて」
翔さんの前に着いてすぐ、そう口を開いた。
「翔さんの奥さんなのに、お荷物だし。
こんななのにあたしそれでもあたし翔さんが好きなの」
「知ってるよ、君がどれだけ俺を好きかくらいね」
くすっと笑うとあたしに近づき
優しく抱きしめる。
「翔さん」
「京都も手を回しとくべきだったかな」
「へ?」
「何でもないよ」
久しぶりに感じる翔さんの温もり。
あたしだけのもの、だよね?
この温もりも
気持ちも。
全部全部あたしだけの・・翔さんだよね?