年上王子様とのアリエナイ××②

翔さんと別れた後、旅館に戻ると


「高島さん」


先生が声をかけたきた。

少し心配そうな顔。


やばい・・

もしかしてバレちゃったかな。


「今、北原さんがいたような気がしたんだけど・・
もしかして私に何か用事とか?」

う・・見つかってたんだ。


「い、いいえ何でもないです」

「そう?でもわざわざ修学旅行に来るなんて。どう考えても私の事しか」

すごい自信。


「先生は翔さ..いえ、北原さんと連絡取ってるんですか?」

あたしの質問に首を左右に振る。

そして

「だからなのよ。連絡、教えに来てくれたのかなって」


モヤモヤする。

再び訪れる不安。


ううん、大丈夫だよ。

翔さんはあたしを好きって言ってくれるもん。

だから大丈夫。


「失礼します」

お辞儀をしてその場から離れようとするあたしに


「あの、高島さん」


もう一度声をかけられた。

「その..もしかして北原さんには彼女とかいるのかしら?」


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