年上王子様とのアリエナイ××②
「京都に手配するのを忘れてた」
「申し訳ありません、私の力不足です」
「いや、仕方ないさ、いつかは出てくるんだし。
それに全国区と言ってもさっきのはローカルニュースだろ?
京都には工場もあるし、支社もある。ニュースになってもおかしくない」
「柚子様はなんと?」
「信じて帰ったよ」
「そうですか。翔様、何度もしつこいかもしれませんが。
本当に本当に..これでいいのですか」
「・・・」
「柚子様は翔様のことを本当に心の底から愛しています」
「榊。もう決めたことなんだ」
「ですが」
「じゃあ聞くけど。お前は何か言い案が思い浮かぶわけ?」
「・・翔様」
「これから地獄に堕ちるかもしれない俺の傍にあの子をおいておくわけにはいかない」
「・・翔様」
「あの子には未来がある。選択肢もたくさんある。・・俺のせいでその未来を潰したくない」
「・・・本当に愛してらっしゃるのですね」
「当たり前だろう」