年上王子様とのアリエナイ××②


だって、あたし達今まで普通の夫婦だったんだよ?

そりゃあちょっと変わってるかもしれないけど。


でもちゃんと愛し合ってるし、

想い合ってるし。


なのに..どうしてなんで?


気が付くと全速力で家に向かっていた。


荷物とか、中村さんの事とか

もう何も考えられなくて、


「お母さん!!」


バンッと実家の玄関のドアを勢いよく開けた。


「柚子、どうしたの?」

「どうしたって..」


そうだ、お母さんはまだきっと知らないんだ。


だから..


ふと足元を見ると

見たことのある靴が綺麗に並んで置いてある。


この靴は..


「おかえり、柚子」


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