年上王子様とのアリエナイ××②
第四章 悲しい現実

夢と現実



「愛してるよ」


いつもと同じ声で囁くのは

あたしの大好きな人。


「ほら、しょうがないな。おいで」


彼は少し呆れ笑いをしてからゆっくりと手を差し出す。


その手に、

その手をあたしは握ってもいいの?

触ってもいいの?


躊躇してるあたしに


「つかまんないの?」


今度は怒った声。


そうだよね。


だってあたし達夫婦なんだもん。


繋いでもいいんだよね。


安心して手を伸ばそうとしたその時だった



< 181 / 239 >

この作品をシェア

pagetop