年上王子様とのアリエナイ××②
ズキズキズキ
久しぶりの再会なのに
会えてうれしいはずなのに
「はい、何とか」
胸が痛い。
痛いよ。
「実はね、あたし結婚する日取りが決まったの」
幸せそうな笑顔に
更に胸が痛み出す。
「そう、なんだ」
あたしちゃんと普通の顔して笑ってる?
「他には?」
「あ、そのおめでとう」
「ありがとう!」
何で、そんなことを言ってもらうためにきたの?
「柚子ちゃんには一番に教えたかったんだぁ」
「そう、なんだ、嬉しいなえへへ」
ふと理恵ちゃんの事を思い出した。
自分にもう振り向いてもらえない人の事を考えるのって
こんなにも辛くて悲しい事だったんだ。
それでも理恵ちゃんは好きで
あきらめられなくて。
そうだよね、イライラしちゃうよね。
もやもやしちゃうよね。
今更分かるなんて。
あたしってば・・