年上王子様とのアリエナイ××②
「柚子」
あたしは..本当にバカだ。
幼くて
子供で
本当に間抜けで。
翔さんの気持ちに、どうして気付いてあげられなかったんだろう。
どうしてあんな風に言われて簡単に信じちゃったんだろう。
だって翔さんはいつだってあたしの事を想ってくれて
一番に考えてくれて。
いつもあんなに愛をくれたのに。
「っく、ひっく..かけ、るさ..」
会いたいよ
会いたいよ。
とめどなく流れる涙をお母さんが拭ってくれる。
「柚子の気持ちも本物なのね」
お母さんが困ったように笑ってそれからあたしを抱きしめた。