年上王子様とのアリエナイ××②

やっと指を離してくれた翔さんはもう一度チョコレートに手を入れた。


「翔さんのイジワル」

俯きながら答えるあたしに

「何?柚子は欲しくないわけ?」

またもイジワルに答える。


そんなの、欲しくないわけないじゃない。


「欲しい、翔さん、ちょうだい」

「了解」

クスッと笑うと唇が重ねてきた。


深くて

甘い口づけが。



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