年上王子様とのアリエナイ××②
「来年からはみんな受験生でしょ?
だから今のうちからみんなの考えてること、みんなのお父さん、
おかあさんが考えてることを聞きたいの、そして少しでも力になれたらって
思ってるの」
さすがは先生。
その言葉に反論したクラスの人は誰もいなかった。
とはいっても・・
あたしは実家に帰らなくちゃいけなくなる。
まぁ久しぶりにお父さん、お母さんの顔をみれて嬉しいんだけど。
「柚子、あんたどうするの?」
「なにが?」
お昼休み、お天気がいいのを理由にあたしたちは屋上でランチタイム。
暖かいかぜが心地よく流れて頬をなでる。
「家庭訪問よ」
あーそれか・・
「その時は一端、家に帰るよ」
「だったらいいけど」
「なんで?」
「ほら、もし北原さんと会っちゃったりしたらいろいろ面倒じゃない?」
あ、そっか。