年上王子様とのアリエナイ××②
いつからかな
自分が本当に何をしたいのか分からなくなってしまった。
そしてそれがあたしのいまの答え。
「焦ることはないと思うけど。
北原さんなら大学にだって行かせてくれそうだし。
専業主婦だっていいじゃない?」
専業主婦かぁ。
確かにそれでもいいかもしれないけど。
ほんとにそれだけでいいのかなって最近は思う。
なりたいものがあるわけでもないし、
普通に考えたら主婦っていうのが一番しっくりくるかもしれないけれど。
でも本当にそれだけで翔さんの支えになるのかな。
一度考えてしまうと
ずーっと残ってしまって
それは午後の授業が終わっても変わらなかった。
「柚子、今日はどうするの?」
「今日は図書館で勉強していくよ」
「了解!頑張ってね」
「ありがとう!」
理恵ちゃんと別れて学校の近くにある図書館に向かう。
うちの学校はこんな田舎にあっても一応進学校で。
だから二年生になってから勉強をする時間も増えた。
自動ドアを開くとそこはもう静かな空間。
みんなが何かを読んだり、書いたり、探したりしている。