年上王子様とのアリエナイ××②


お母さんはやっぱりすごいなって思うときがある。


あたしの考えてる何倍もの、何十倍モノ先のことをいつでも考えてくれてる。


あたしだって先のことを考えてないわけではないけれど。

でも今日お母さんとああして話が出来てよかったって思ってる。

自分の決心が、覚悟ができてるんだってことが改めて分かったから。



「コンビニ寄ろうっと」



今日あたしが気付いたご褒美。

こんな時くらい買ってもいいよね、なんて思いながらコンビニに入った。


ご褒美っていってもホテルに置いてあるようなデザート
ではないけれど。

でもあたしにとってデザートには代わりない。

「いらっしゃいませ~」



やる気があるのかないのか分からないような声が聞こえて
速攻でデザート売場に向かうと


「あ、」

「あ・・」




あたしたちはなぜか同じデザートを手にして
しかも同じような言葉を発していた。
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