年上王子様とのアリエナイ××②
そう言うことなら仕方ない。
「じゃあ腕によりをかけて作りますね!!」
力こぶを作ってみせると
「お前はおもしろいな」
そう言ってあたしの頭をぽんぽんっと二回たたいた。
「お前じゃないです!高島柚子です!」
「俺は・・中村龍」
「中村さん」
「龍でいい」
「いえここは名字で呼ばせてください」
あたしの声に
「やっっぱり変な女」
中村さんは呆れながらそう口にした。
「家はどこなんだ?」
「どこって言われても・・」
ここであのマンションの名前を言っても絶対に信じてはくれないだろうなぁ。
「いえ。この辺でいいです」
「俺は女を一人で歩かせるほど」
「いえ!本当にここで、大丈夫なので」
勢いをつけて言うと
「そうか」
そういってくるっとと反対を向いて行ってしまった。