年上王子様とのアリエナイ××②
こうして名前を呼んでくれると
ちょっとだけほんのちょっとだけ自信が持てる気がする。
黙っていたあたしに
翔さんはぐいっとあたしの頭を引きつけ
ちゅ
っと軽く唇を重ねた。
「いただきました。いってきます」
ニヤッと悪戯っぽく笑うと翔さんは玄関のドアを開けて
仕事に行ってしまった。
いっつも不意打ち
いっつもいきなり。
こうしてあたしの寿命はどんどん縮んでいくんだ。
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