年上王子様とのアリエナイ××②
どうしてそんな意地悪なこと言うの?
あたしの気持ち、知ってるくせに
「柚子?」
「会いたかったです!!会いたかったもん!あたしは翔さんに」
「でも俺は君にとってはただの同居人なんだろ?」
唇が離れると翔さんが急に冷たい言葉を落とした。
「なんでそんなことを・・」
「進路のこと。なんで俺に相談してくれないわけ?」
「だってそれは」
「だって?」
鋭い視線。
そんな目で・・見ないでよ
「だって..翔さんいつもお仕事で忙しそうだし、
そんな相談してもきっと鬱陶しいって」
「呆れた」
はぁっとため息をついて翔さんが急に靴を履きだした。
なに・・あたしなんかおかしなこと言ったの?
「君のことどんな小さな事でも知っていたいっていうのは俺だけだったんだな」
「翔さん?」
「東京に戻るよ」