年上王子様とのアリエナイ××②
翔さんが恐ろしいくらい怖い顔で睨んでくる。
そんなのあなたのその怖い顔見たら誰だって逃げたくなりますよ。
「翔さん・・キャラ変わってない?」
「当たり前だろ?しかもあいつ、柚子の事呼び捨てにしやがった」
しやがったとか明らかに翔さんが使う言葉じゃない。
「翔さん落ち着いてよ、中村さんとは本当に何もないし、
ただ優しくしてもらっただけだよ」
「君はなんで正直に言わないわけ?」
「そんなこと言ったって・・翔さんの会社の人だよ?」
「そんなこと関係ないだろ?何で俺が夫だってこと言わないわけ?」
「・・翔さん?」
「せっかく奴に事実を教えてやろうと思ったのに」
「それってどういう」
「君が俺の妻って事。そしたらきっとあいつも諦めがつく」
「そんな・・諦めって大体中村さんはあたしの事なんて何とも思ってない」
「だから君はバカで間抜けなんだ」
バカの次に間抜けまでついちゃったよ・・
「翔さんいくら何でもそれはちょっと」
いつの間にかエレベーターは止まってあたしと翔さんは降りて部屋に入る。
まさか..
「翔さん・・もしかして用事って中村さんの事?」