勿忘草〜永遠に捧げる私の気持ち〜
『…もしもしあんた誰?今俺イタズラに付き合ってられないんだけど』
番号を教えてもらってから電話したのは初めてで
あっちが一方的に番号を教えてきただけだから
信矢が俺の番号を知らないのは当たり前だよな
「もしもし俺だけど」
『俺?って
裕か!?
お前どこにいる?早く病院に来いっ』
信矢は焦っているみたいだった
「いけるわけねぇじゃん紫苑だって元彼に会いたくないだろ?」
「それより…一つだけお前に頼みがある
紫苑の事よろしくな
お前もきっと気づいてんだろうけどあいつそれ程先が長くねんだ」
「だけど…俺の代わりに紫苑を支えてやって
守ってやってくれ
それだけだから」
もう信矢に電話することはないだろうけど
これだけは言っておきたかった
俺の代わりに紫苑を頼みます
って