勿忘草〜永遠に捧げる私の気持ち〜




「紫苑…裕君が待ってるよ」


裕君だけじゃない


私だって待ってる。紫苑のお母さんだって待ってる



みんなが待ってるよ



「…ん……は…な?」



「しっ紫苑!!」



「う…ん…」


「良かったぁ紫苑」



安心して涙が出てきた



紫苑が起きる事は奇跡に近いと言われていたから



「は…な?泣かないで」


私が人の前で泣くなんてありえないこと



だから紫苑も焦ってるみたいで面白い


「紫苑ちょっと待ってね。今、裕君を起こすから」



そう言って裕君が寝ているソファーに行こうとすると紫苑が私の腕をつかんだ




「羽菜…なんで裕がいるの?」




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