勿忘草〜永遠に捧げる私の気持ち〜




「話というのは…?」


「それは最後に外出許可を欲しいんです」



私の言葉を聞いた瞬間先生が目を見開いた



「それは許可出来ません

今紫苑さんが目を覚ました事は奇跡に近いくらいありえない事

本人の前で言うのは…アレなんですけど

いつまた倒れてもおかしくないんですよ…それに」



先生はまた俯きながら言いにくそうな顔をしていた



「それに…きっともう次はないですよ…」






“次はないですよ”


そんなの私が1番分かってる



本当だったらあのまま植物状態で終わったかもしれない



…でもこれは神様がくれた最後のチャンスだ



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