勿忘草〜永遠に捧げる私の気持ち〜
「最後は裕君と過ごしなさい」
「お母さん…」
お母さんは俯いていた顔を上げて手を握った
「自分の過ごしたい人と過ごすのが1番幸せだって事お母さんちゃんと分かってるよ」
「だから残り時間は自分の使いたいように使いなさい」
この時、お母さんの強がりが胸に染みた
泣きそうなのを隠してるけど手が震えてるよ
「お母さんごめんね…。
いい親孝行ができなくて
最後の最後までわがままで」
お母さんはフフッと笑いながら
「何言ってんのよ…
紫苑が私の子供として生まれてきたこと
それが私にとっての最高の親孝行よ
本当に私の所に生まれてきてくれてありがとう」
いつのまにか私の頬には滴が伝っていた