天才ちゃん ×  不良君
「あ、ごめんなさい」


後ろの人と肩がぶっつかった。


「ああ?お前誰に対して謝ってんだ?もうちょい心こめろや」



はい?

あたし何もしてませんから、
あんたの方からぶつかってきたんだろ?


でもそんなこといえるような相手じゃない。



だって、髪は金で、耳にはたくさんピアスがついてて、顔がいかつくて、腰パンで。

本当の不良だもん!!!!!!




「お前、なんとか言えや!口があんだろ?おい」


あぁ、やばい!
本当にやばい。


でも、あたし悪くないし。

って、平凡にすごすんでしょ?
あたし!!



「いつまで黙ってんだよ」

あいつついにあたしの頭掴みやがったし!

我慢できない。

気持ち悪い。
触らないで!

汚れる。





「おい」

低く、かすれた声。

後ろから聞こえた。



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