やくざと執事と私【クリスマススペシャル】

第11回:小夜Time



第11回:小夜Time



12月24日(金曜日) 天気:今日は、夜、雪になるといいなぁ~。やっぱり、イヴの夜は、雪が降らないと。




今日の私の予定は、龍一さんと一日一緒。



うふふふッて仕事だけどね。



でも、いいの。



クリスマス・イヴの夜に龍一さんと一緒にいられるだけでも、幸せなんだから・・・・例え、仕事でも。



それにしても、今日は、本当に寒い。



これなら、いつ雪が降ってもおかしくないよ。



んっ?何か泣き声のようなものが響いてきたけど・・・・この声は・・・・。



うん、聞かなかったことにしようっと。



大体、何が起こったか想像できるし、こういう時に近づくとろくな事ないしね。



「あっ、サブさん!・・・・どうしたんですか、元気ないですね?今日は、せっかくのクリスマス・イヴですよ。楽しく行きましょうよ。」



サブさんは、うんとか、はぁ~とか、心ここにあらずで、そのまま、立ち止まらずに歩いて行っちゃった。



また、龍一さんにでも怒られたのかな?



さっき見た龍一さん、ドSモードの表情だったし。



あっ、部屋に忘れ物しちゃった!とりに戻らなきゃ。



んっ?私の部屋の前に何か小さい握りつぶされた箱が、落ちてるけど、これなんだろ?



持った感じ、中は硬そうな物みたいだけど・・・・開けるのは危険だよね。



十中八九、真木さんの悪戯だと思うし。



私の部屋から遠いゴミ箱にでも捨ててこよっと。


< 22 / 36 >

この作品をシェア

pagetop