やくざと執事と私【クリスマススペシャル】
第15回:小夜Time WITH 大和Time
第15回:小夜Time WITH 大和Time
12月24日(金曜日) 天気:きっと、龍一さんの機嫌は、最悪だよね・・・・・今世紀最大の台風だよぉ~・・・・・。
「どうだ、小夜、おいしいだろ?」
「・・・・・・。」
「んっ?どうした?口に合わなかったか?」
「・・・・組長・・・・ここ何件目かわかってます?」
「うん、3件目!あと、もう1件あるから、早く食べろよ。」
「そんなにお腹にはいるわけありませんよ!いくら5つ星のレストランっていっても、私のお腹には限界があります!」
まったく、私は、いきなり、組長に連れ去られて、気づいたら、街の有名な5つ星レストランにドレスを着せられて、座っていた。
ありえない。
しかも、龍一さんに何も言ってないみたいだし。
・・・・・美味しいけど。
一緒にクリスマス・イヴを過ごす相手が見つからなかったからって、私を連れて4件のレストランをハシゴするなんて・・・。
「しょうがないだろ!だっ、だっ・・・・・グスッ・・・・・・誰も誘ってくれなかったんだから・・・・グスッ。」
「だから、泣かないでくださいよぉ~。ほら、周りの紳士淑女の注目を浴びてますから。」
「・・・・・・グスッ・・・・うん、泣かないように頑張る。」
「そうですよ、組長。組長は、もてないわけじゃありません。周りの女性に見る目がないだけです。」