やくざと執事と私【クリスマススペシャル】
「さすがに龍一さんは、そこまでの極悪ではないと思うんですけど・・・。」
「何だよ、小夜!お前も、龍一の味方すんのかよ!!!」
「・・・・・・味方というか、なんというか・・・・。」
私は、興奮してイスから立ち上がった組長の背中を指差す。
私の表情ですべてを悟った組長は、これ以上ないくらいの満面の笑みを作り、ゆっくりと振り返った。
「誰が、人類史上最悪の極悪人ですか、大和?」
「・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい、龍一。」
私と組長と執事のクリスマス・イヴは、こうして更けていった・・・・・・。