新パラレルワールド参加作品=The shadows=天才浅海ユウと凡才月星大豆の奇跡的コラボ[企画]
8. リ ュ ウ 's side
_ 呻吟  ̄ s h i n g i n
うなされていたようなので揺り起こしてみると、驚いて目を覚ました彼女が逃げるように部屋の隅へ身を潜める。
何をするかと思えば突然、彼女はブラウスのボタンを外し始めた。
「え? ちょ、ちょっと、フウカさん?」
男に取っては都合の良い展開だが、その行動は唐突過ぎて、どう対処すべきか答えが見付からなかった。
「見て下さい」
彼女は背中を向けて言った。漸く肘で引っ掛っているブラウスは、その吸い付きそうに滑らかな肌をより艶かしく演出している。
「傷が有りますよね」
「あ、ああ……」
確かに5センチくらいの傷と、縫合の痕がある。
「夫がやったんです」
「ご、ご主人が?」
彼女が既婚者だったことに、なぜか落胆している俺だった。