ストロベリー革命
 ゆかりに元気づけられた天花は、部屋を出て行く事にした。

 自分は何を頑張ればいいのかわからないけど、この状態をどうにかしたい。

(あたしには何が出来るんだろう……)

 頭をフル回転させていろいろ考える。

 どうすれば全て上手くおさまるのか。

 天花が出した結論は一つ。



 一方、部屋で一人過ごしている直にも、やっぱり笑顔はなかった。

 自分が思っていた以上に寂しさだけが募るのだ。

 理事長は何も言って来ないが、いずれは学園を出て行かなければならないだろう。

 天花に迷惑をかけまいと気持ちを封印したはずなのに、日に日に大きくなっていくおかしな心。

(どうにかしなきゃ……)

 そう思えば思うほど気持ちは焦るばかりであった。

 部屋で一人悩んでいると、コンコンとドアをノックする音が聞こえてきた。

「直、入るわよ」

 訪問者はまたもや理事長。

「なに?」

「あなたには伝えておいたほうがいいと思ったんだけど、黒河天花さんは退学して実家に帰るそうよ」

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