ストロベリー革命
 母ちゃんは天花にもっと女の子らしくなってもらいたいと、勝手に女子校への編入手続きをしていた。

 大好きな母ちゃんの頼みなので断る事が出来ず、今に至る。



「くく、黒河天花ですっ!! 田舎からやって来ましたっ。す、好きなものはばあちゃんが作ってくれる煮物と、一緒に作る干し柿ですっ! よろしくお願いします……」

 編入初日、天花は緊張のあまり挨拶がカミカミになってしまった。

 それもそのはずで、今自分の前には、女女女っ!! と見渡す限り女の子しかいないからだ。

 田舎者のため、教室にこんなに人が詰まっているのを見た事がない。

 しかも皆育ちの良さそうなお嬢様ばっかり……。

(……なんか場違いな所に来ちゃったな)

 いつもの元気はどこへやら。

「それじゃあ、黒河さんはあの席ね」

 担任の先生に指された席は後ろから二列目。

 席は二つづつくっついて、天花の隣には誰かいる。

「あのー、よろしくっ」

 一応隣の子に話しかけてみた。

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