ストロベリー革命
「ほら、もういないよ」

「天花のバーカ!!」

「ごめんね」

 反省しているのか、していないのか、天花は笑いながら謝った。

「俺もう帰るっ!」

「あっ、ちょっと待って!! あたし制服に着替えてくるから、ちょっとの間ここにいてくれる?」

 直の返事を聞かずにその場を去る天花。

 一方の直は、

「……なんて自己中な奴なんだ」

 だんだんと天花の性格が見え始め、これからの生活に不安を抱きつつあった。



 ――中庭に一人残され五分が経つ。未だに天花が戻って来る気配はない。

 ふと、天花の抜いた草の山に視線を移すと、草と草の間からミミズが顔を出していた。

「なっ、ななな……なんでミミズがここにいるのッ!? あっち行け!!」

 ひものように細長いミミズを見た瞬間、直の顔から冷や汗が流れる。

 顔色も真っ青で病人のようだ。

「早く帰って来いバカ天花―――っ!!」

 何故天花の周りには虫が寄り付いて来るのか。

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