ストロベリー革命
 答えは簡単である。虫も自分と同じ匂いを感じるんだろう。

 天花の場合、ばあちゃんに『田舎者のくせに虫ごときでピーピー喚くな!』と鍛えられてきた。

 そのかいあって、今ではどんな虫や人間だろうと仲良く出来る。

 ばあちゃんの教えが日常生活でも役立っているのだ。

「お待たせー」

「遅いっ!! あのミミズなんとかしてぇ」

 天花が戻って来ると、直はすぐ後ろに隠れた。

 天花の背中にベッタリとへばり付いている。

「直が怖がるから、土の中に戻ってね」

 そう言うと、近くの花壇にミミズを返してやった。

「お前おかしいっ!! 絶対変だ! なんで虫なんか触れるのっ!? 天花ってホントに女なの!?」

 大嫌いなミミズがいなくなると、直はみるみるうちに元気を取り戻した。

 天花の背中から離れて猛抗議に出る。

「失礼だなぁ。これでも女の子だよー。あたし誰とでも仲良くなれるんだー。凄いでしょー?」

「虫は人間じゃないもんっ!!」

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