ストロベリー革命
 しばらくすると、さっきまで窓から景色を見ながらはしゃいでいた天花は、疲れたのかスースーと寝息をたてて、夢の中へ入っていた。

「……どこでも寝れるんだね」

 天花のいびきにすっかり慣れた直は、もう驚きはしない。

 頼むからこれ以上大きないびきをたてないで、とただ願う。

 その時、寝ていた天花の頭が直の肩にコクンッと傾いた。

 同時に心臓の動きが速くなる。

 恐る恐る隣を見てみると、天花が口を開けてスヤスヤ眠っていた。

「…………」

 天花が笑った。

「……可愛いやつっ」

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