ストロベリー革命
 女の子の時と言っている事が違うが、おそらくこれが直の本心だろう。

 直はお化けや幽霊、怪談話が虫の次に大嫌いで、深夜に一人で見回りなんて、とてもじゃないけど出来ない。

 絶対出来ない。

「さっき見間違えって言ってたのにー。どっちが本当なのー?」

「こっちに決まってる!! あんなの嘘だもんっ!!」

 半分泣きべそをかいている直を見て、

「オッケー、天花にまかせて! あたしが付いてってあげるからもう大丈夫っ!!」

 天花は自信満々に胸を張った。

(直は虫が嫌いで幽霊も怖いのかー。なんか女の子より女らしくて可愛いなぁー)

 女の子もどきのくせに、誰よりも心は女の子で、守ってあげたくなる存在なのだ。

 それゆえ、健全な男から告白される事もしばしばある。

 しかし、格好も心も女の子だが、直は男に一切興味がない。

 恋する相手は多分女の子のはず。

(天花は女の子のくせにたくましすぎるっ。弱点がないもん……)

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