ストロベリー革命
直の気持ちは複雑だった。
直は可愛い格好が大好きで、女装までして女子校に通っているけれど、それでも本当の女の子を頼りにするのは、男としてなんか悔しい。
自分の弱点はいっぱいあるのに、天花の弱点は見つからないし、頼ってばかりいるのは情けない。
かと言って、一人で見回りなど地球がひっくり返っても無理だ。
女の子もどきは女と男の境目をさまよっていた。
翌日、朝の水やりのため天花が校舎裏の花壇へ向かうと、見知らぬ女の子が一人立っていた。
青い髪の毛に豪快な縦ロール。大きな瞳にツンとした眉毛。
「あのっ、花好きなの?」
天花はその女の子に声をかけた。
「これ、あなたが育てたの?」
「最初から咲いてたものもあるけど、今はあたしが育ててるのー」
「そう。綺麗ね」
そう言うと女の子は後ろを向いて帰りだす。
「あっ、名前教えてっ」
「二年三組、藤堂怜華。あなた知ってる。変わり者で有名だから」
直は可愛い格好が大好きで、女装までして女子校に通っているけれど、それでも本当の女の子を頼りにするのは、男としてなんか悔しい。
自分の弱点はいっぱいあるのに、天花の弱点は見つからないし、頼ってばかりいるのは情けない。
かと言って、一人で見回りなど地球がひっくり返っても無理だ。
女の子もどきは女と男の境目をさまよっていた。
翌日、朝の水やりのため天花が校舎裏の花壇へ向かうと、見知らぬ女の子が一人立っていた。
青い髪の毛に豪快な縦ロール。大きな瞳にツンとした眉毛。
「あのっ、花好きなの?」
天花はその女の子に声をかけた。
「これ、あなたが育てたの?」
「最初から咲いてたものもあるけど、今はあたしが育ててるのー」
「そう。綺麗ね」
そう言うと女の子は後ろを向いて帰りだす。
「あっ、名前教えてっ」
「二年三組、藤堂怜華。あなた知ってる。変わり者で有名だから」