ストロベリー革命
 他のクラスの教室に入った事がないので、少々緊張する。

 ドアの前でまず深呼吸。

 田舎にいる時は一クラスしかなく、他の教室に遊びに行くなど、やろうと思っても出来なかった。

 クラスによって雰囲気はそれぞれだが、変わらない事が一つだけある。

 それは天花に対する態度が、どのクラスも同じだという事。



 昼休みだというのに怜華の周りには誰一人おらず、一人で静かに読書をしていた。

「藤堂怜華さんっ。一緒にお昼ご飯食べましょー」

 そんな怜華の席の前まで行き、天花は優しく笑いかける。

 いきなり現れた違うクラスの生徒に、最初は驚いた怜華だが、

「あなたは――変わり者……?」

 天花を指差し、首をかしげた。

「あたしのどこが変わってるのー? 自分じゃわかんないから教えてっ」

「部屋に玉ねぎ吊るしてるとことか、お風呂に入る時タオルを巻かずに裸で入るとことか、……私に話しかけるとことか」

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