ストロベリー革命
(こんなのがモテるんだから世も末だね)

 直はしつこい男集団を無視して前に突き進む。

「ごきげんよう」

 振り返って怖いくらいの笑顔で一言挨拶すると、寮へ帰って行った。

 むさくるしい男集団は直の笑顔に一発でノックアウトされ、皆目がハートになっていた。



 部屋に帰ると、

「おっかえりー。ちょっとこっち来てー」

 天花がベランダで手招きしている。

「こっそりベランダでお花育ててたのー。綺麗でしょー?」

 直はまったく知らなかった。いつから育てていたのかも。

 ベランダで植物を栽培していいのかわからないが……。

「こっちのお花は直にあげるから毎日水やりしてねー」

「わかった」

 天花の後ろに立っていたら、頭の上の方で左右共に三つあみをしているので、うなじが見える。

 直は何気なく天花の三つあみを触った。

「天花の髪の毛って綺麗だよね……」

「本当? ばあちゃんによく言われてたんだよー。直の髪の毛はー? 綺麗じゃないの?」

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