ストロベリー革命
「二人は今すぐ理事長室に来なさいっ!! 三秒以内よ!」

 状況がよくわかっていない天花は、

「え? 二人ってあたしも?」

 と直に聞く。

 直は首を一回縦に振る。

 何もわかっていない天花と違って、直は退学覚悟で理事長室までの道のりを歩く。

 それはとてもとても短く感じた。

 学園の最上階にある理事長室に三秒以内で行けるはずもなく、五分以上かかった。

 これでも早いほうだ。



「さあ、どういう事か説明しなさい」

 恐ろしいほどの緊張感が漂う中、二人はソファーに座らされ、事情徴収されていた。

「天花が編入して来てすぐ、着替えを見られてバレた」

 直は重い口を開く。

「あれっほど気をつけろって言ったでしょーがっ!! 約束覚えてるわよね直?」

「……うん」

「それと連帯責任という事で、あなたにも辞めてもらわないといけないわ、黒河天花さん」

 前に直が言っていた。

“バレたら天花も退学”だと。

 前は田舎に出戻ればいいや、なんて思っていたけど、今ではちょっと名残惜しい。

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