ナイト
ずっと目をつぶって自転車に乗っていた。目をつぶるのは恐いけどその恐さが気を紛らわしてくれるかな、なんて思っていた
まだ、誰とも付き合ったこともないあたしが男の人と2人乗りしてるなんて信じられないことだった
「あともうちょっとで着く、スピード上げるから気をつけろよ」
一定に保たれた自転車のスピードは一段と早くなった。
早くなった自転車のスピードにびっくりしてあたしは目を開けた
目を開けると高校が100㍍くらい先にある
わぁ……これが今日からあたしが通う学校……
車が通りフワリと風があたし達にふれるように通りすぎる
その風によって水嶋海貴の髪の毛が揺れた