ナイト




近くで見る海貴はとても端正な顔をしていた。



それを眺めた時にドキッと心臓が跳ねるように高鳴る。



し、心臓に悪いくらいのイケメン…いや、心臓に悪いです。



「……あれ、顔赤いけど」



「き、気のせいだよ!気のせい!」



どうしたの。と水嶋海貴に指摘されて、真っ赤な顔を隠すように前を向く。



水嶋海貴はそんなあたしの様子に更に詰め寄って、顔を覗きこんできた。



だから、近いってばああ!!




「熱、でもあんのか?」



「…それはない」



あなたのせい、です。なんて恥ずかしくて言えないでしょ。



男に免疫なさすぎて、それにこのイケメンだ。どうすればいいのかわからない



「なら、いいけど」



素っ気なく答える海貴はあたしを置いて歩きだした。



「あっ待ってよ!」



置いてくなんて、ひどい。



だけど、後ろ姿の水嶋海貴を眺めながら急いでいたから昨日はよく見ていなかったけど、スラリとした足にこの丁度いい筋肉のつき具合が半端じゃないことに気がついた



スタイルだけでも圧倒されそうなんですけど……



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