Nightmare Syndrome


『ありがとう★さすが公ちゃん!ちゃんとやってて助かったわ〜』

『あはは、本当?』


(そりゃあそうやろ、昨日夜中の2時までやったんやから!)


前の席の彼女はもう後ろを振り向かない。


別に友達ではないから、向こうからすればもう用はない訳で。



『じゃあ何で?』と思う人もいるでしょう。



『人はすぐに裏切る物だ。』



私はいつも脳にそれを焼き付けている。


どうせ裏切られるのなら


自分の本性は明かさず、他人に自分の恋愛事をばらされないように言わない。
それに、他人は他人であるから干渉も批判もしない。


そして何よりも


好印象を与えたい。



だから作り笑いも平気で出来る。

自分がやってきた宿題も、人に文句も言わずに見せられる。



たとえ心中は穏やかでなくても。


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